レンタルサーバーでマップタイルを管理する
はじめに
皆で地図を編集して、誰もが利用できる地図を作るプロジェクト「OpenStreetMap (OSM)」。基本的にはマップタイルを自由に利用することができますが、サーバー資源は有限なので、過度なアクセスをするとブロックされてしまう場合が有ります。
そこで今回は、自分が契約しているレンタルサーバー上に、マップタイルを保存する方法についてまとめたいと思います。
マップタイルを保存する方法
まずマップタイルを保存するために、下記の条件を満たしている必要が有ります。
- サイトをレンタルサーバーもしくは自前のサーバーで管理していること
- WinSCP などの FTP ソフトを使って、サーバーに直接接続できること
サーバーに直接アクセスできる状態になったら、下記の手順でマップタイルを保存していきます。
- QGIS を使って、ディレクトリ形式でマップタイルを保存する
- 保存したマップタイルを、FTP ソフトを使ってアップロードする
以下、QGIS を使ったマップタイルの保存方法についてまとめていきます。
QGIS を使ったタイルの保存方法
QGIS とは、地理情報システムの閲覧、分析、編集機能を有した GIS (Geographic Information System) のオープンソフトウェアです。ソフトはこちらからダウンロードすることができます。
QGIS をダウンロードしたら、まず「ブラウザ」⇒「XYZ Tiles」⇒ 「OpenStreetMap」をクリックし、OSM を画面上に表示させます。他のタイルを使いたい場合は、「XYZ Tiles」を右クリックして、「新しい接続」より、所望のタイル URL を入力します。
次に、「プロセシングツールボックス」⇒「ラスタツール」⇒「XYZ タイルの生成(ディレクトリ形式)」を選択します。選択するとダイアログが表示されるので、所望のズームレベルや範囲、保存先のディレクトリを指示します。
最後に「実行」ボタンをクリックすると、指示したフォルダにマップタイルが保存されるので、保存されたマップタイルを FTP ソフトでサーバー上にアップロードすれば完成です。
実際に、https://drawtrail.net/wp-content/StamenTerrain/{z}/{x}/{y}.jpg に Stamen Design の Terrain タイルをズームレベル 9 まで保存してみました。
DrawTrail